column

帰ることのない人

帰ることのない人の 帰りを待つことほど 淋しく 心細いことはないのかもしれない 忘れられた祖父の工房は ひっそりと 帰ることのない主人を想って かたくなに 扉を閉じている 家具職人だった祖父は 引退後 自宅に 小さな 小さな 工房をかまえた そして ほん…

本を治すお仕事

壊れた本を治す仕事がしたい 今でもそう考えるときがあります。 以前、絵画と古文書を修復している工房で 少しの間お手伝いをさせていただいたことがありました。 古文書に空いた虫食い穴を補修するのが 私の主な仕事でした。 そこで教えていただいたことは…

知的迷路の中で

村上春樹の「ふしぎな図書館」の中で 印象に残った言葉があった。 「知識を貸しだすだけだったら、 図書館はソンをするばかりじゃないか」そんなふうに羊男が言うのだ

カード目録

図書館で昔よく見かけたカード目録を入れるための棚。なかなかしっかりしていて、年季も加わりよい感じ。 この棚を見ると思い出すのは、実習で訪れた某公共図書館です。そこでは、ちょうど児童書の受け入れ作業をしていたので、実習生だった私に目録カード…

いまさらながらに一澤帆布

一澤帆布のペンケースを買いました。と言っても本当はお財布として販売されているものを勝手にペンケースとして使うことにしたのです。 一番手前のポケットに小物(アドレス帳、shopcard、消しゴム)を入れ、まん中のポケットに万年筆、シャープペンシルなど…

Author Visit 2004

私たちが学生の頃に、こんな企画があったらどんなに幸せだったろう。作者が教室に来てくれるなんて、夢のよう。羨ましすぎますね。 「オーサー・ビジット(Author visit)。子どもたちのお気に入りの本を作った作者自らが、教室に足を運び、子どもたちと交流…

ノートフェア

ノートのようなTシャツできました。そんなこと言われたら買わなくちゃいけません。ノート好きの私にはたまりませんもの、その響き。無印のノートの罫線をデザインしたTシャツ(ノート付き)にやられました。うむむ、2色あるのかぁ、迷うじゃないの(心の声…

小西文具店

家の近くに小さな文房具屋さんがありました。名前を小西文具店といいます。私の名字とおんなじ名前。小学生の頃はよく、「小西文具」ってあだなを付けられ、それが嫌で泣いたことを思い出します。小さい頃は、ちょっとしたことですぐに泣いていました。コニ…

スローライフ

のんびり屋の御主人は いつものんびり 風が吹いて木から葉っぱが離れるところを見たり 虹が出たら消えるところまでを見届けたり 鳥が歌えばそれを楽譜にして暮らしている のんびり屋へ行けば 誰でものんびり ゆっくりと味わうこと 一言一言の重み 忘れてしま…

国立国会図書館 関西館に行ってみよー!

国立国会図書館の関西館がオープンして一年とちょっと。ようやく訪れることができました。とにかく建物のデザインがすごい!ガラス張りだし、芝生がななめだし、壁に水流れてるし。初めて行くとかなり驚きます。そして中に入ると小さな戸惑いが待ってました。…

2つめのリビングルームと3つめのカフェ

賀茂川は私にとって、滋賀県の人が琵琶湖をマザーレイクと呼ぶように(?)母なる川なのだと考えました。生まれた時から近くにあるもの。犬を連れて散歩にでたり、本を持って行って風に吹かれながらの読書を楽しんだり。賀茂川は京都に住む人々の生活にしっ…

かもしれないグッズ

以前なにかの本で佐藤雅彦さんが、荷物の中に「かもしれないグッズ」が多いというようなことを書いていらっしゃった。私も一度、自分の「かもしれないグッズ」を点検してみようと思います。(かもしれないグッズというのは、必要になるかもしれない物のこと…

お気に入りの本屋が近くにある幸せ

本はどこで買ってもおんなじだとは思わない。同じ本や雑誌でも、自分の好きだと思える書店に少し遠くても足をのばして買いに行くようにしています。好きな本屋にはこの先も長くがんばっていて欲しいし、なくなってしまってはものすごく困るから。 以前は欲し…