2つめのリビングルームと3つめのカフェ

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賀茂川は私にとって、滋賀県の人が琵琶湖をマザーレイクと呼ぶように(?)母なる川なのだと考えました。生まれた時から近くにあるもの。犬を連れて散歩にでたり、本を持って行って風に吹かれながらの読書を楽しんだり。賀茂川は京都に住む人々の生活にしっかり溶け込んでいるのだと思います。



秋に賀茂街道をバイクで通り抜けた時に見た、一分間程のシーンを思い出します。そこには、キャンバスに向かい絵を描く人がいて、犬と散歩するおじさんがいて、トロンボーンを練習する若者がいて(この人は毎日いる)、大きな樹に耳をくっつけて樹の音を聴いているおばさんがいました。それは本当に短い間に目に映った一瞬の風景でした。人々の生活の場としての賀茂川、それは何も特別な存在ではないのです。



  賀茂川でお茶をするというのもとても気持ちのいいものです。おうちで丁寧にいれたコーヒーをポットに入れて、パンやおかしをいくつか持って出かけます。緑多き空の広がる空間でカフェ気分。お気に入りの席はたくさん見つかるはずです。季節に合わせて席を選ぶことだってできます。

そこで行きかう人々の姿を眺めましょう。新たなカフェとしてだけではなく、贅沢なリビング(生活空間)としての賀茂川がそこにあることに気づくでしょう。様々な人が自分だけのくつろぎかたをあなたに見せてくれるはずです。