Let's Get Outside

一日目、鹿児島からトッピーという高速船で屋久島に向かったのだけど、
島に着いた時に、私たちの前を子連れの男の人が歩いていた。
その男の人を出迎えるために、2、3人の男の人が港に来ていて、
その歓迎ムードに目が止まった。なんだろうあの人たちは、と思ったのを
覚えている。

次の日。
友人によるガイドツアーの日。屋久杉ランドに向かう途中で、友人がお弁当屋さんに
立ち寄った。そこで、件の親子と出迎えに来ていた人たちを再び見つけた。
私の友人は、そのうちの一人と知り合いであったらしく、なにやら親しげに
話をしている。友人によるとあの人たちは、「コヨーテ」の編集の人だよ
ということだった。子連れのカメラマンさんが、私たちの宿に急遽泊まることになった
とも話していた。

屋久杉ランドでも、コヨーテさんたちが撮影しているところに出くわした。

その日の夜遅くに、カメラマンさん親子が宿にやってきた。
次の日の朝には、外のテーブルで朝食を食べる親子を見かけた。

カメラやってるんですと言ってポラロイドカメラで撮った海の写真を
一枚プレゼントしてもらった。撮影に出かけるという一行を見送った後、
友人にあのカメラマンさんは誰なの?と尋ねると、「藤代冥砂さん」という
返事。「えー!!!!!ふじしろめいさー!!!」

沖縄旅行で50回転ズの人を見かけた時くらいの興奮だった。

そして、藤代さん撮影の屋久島写真が載るということで楽しみにしていた
SWITCH特別編集「Let's Get Outside」を買って読んでまたもや興奮。

こんなふうな文章が載っていたから。

「夜になって宿に戻ると、東南の海に突き出た崖の上には、同宿の新婚夫婦が
軒下に膝を抱えて並び、宿の主人と月を眺めていた」

そんなわけで、屋久島へは新婚旅行で行ったのでした。